人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Santa Lab's Blog


「落窪物語」巻四(その63)

年返りては、姫君、内裏に参り給はむとて、限りなくかしづき給ふほどに、はかなくて年返りぬ。二月に参らせ給ふ。書かずとも、儀式有様思ひ遣れ。限りなくをかしげにおはすれば、いと時めき給ふに、いとど后の宮思ひ聞こえ給ひつれば、馴染みさぶらひ給ふ人々よりも、こよなく華やぎ給ふ。




左大臣殿は年が改まれば、姫君を、入内させようと、限りなくかわいがっているうちに、たちまち新年を向かえました。左大臣殿は姫君を二月に内裏に参らせました。ここには書きませんが、儀式の様子を想像してみてください。姫君はとても美しく、たいそう天皇の寵愛を受けましたが、それに増さって后の宮([皇后])に大切にされたので、長く天皇に仕える者たちよりも、はなはだ華やかなものでした。


続く


by santalab | 2013-09-22 06:47 | 落窪物語

<< 「承久記」後鳥羽の院の事(その1)      「平家物語」三日平氏(その2) >>

Santa Lab's Blog
by santalab
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧