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Santa Lab's Blog


「落窪物語」巻四(その68)

右衛門は宮の尚侍ないしのかみになりにけり。後々のことは、次々、出で来べし。


この少将の君たち、一よろひになむ、なり上がり給ひける。祖父おほぢ大臣おとど、失せ給ひにけれども、「我思はば、ななし落しそ」と、返す返すのたまひたまひける。左大将、右大将にてぞ、続きてなり上がり給ひける。母北の方、御さいはひ、言はずともげにと見えたり。




右衛門(三河守の妻)は中宮尚侍([内侍司の長官])となりました。後々の栄えが、あることでしょう。


太政大臣の子である少将たち(長男と次男)は、一緒に、昇進しました。少将たちの祖父であった大臣(故太政大臣)は、亡くなられていましたが、「わしを思うのなら、次男の昇進を遅らせるではない」と、何度も申しておりました。太政大臣は子どもたちを、長男を左大将、次男を右大将に、順に昇進させました。母である北の方(落窪の君)が、たいそうよろこんだことは、申すまでもありませんでした。


続く


by santalab | 2013-09-27 07:30 | 落窪物語

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