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Santa Lab's Blog


「平家物語」腰越(その1)

元暦げんりやく二年五月七日、九郎大夫の判官義経、大臣殿おほいとの父子ふし具足し奉て、すでに都を立ち給ふ。粟田口あはだぐちにもかかり給へば、大内山おほうちやま雲居くもゐの外に隔たりぬ。関の清水しみづを見給ひて、大臣殿泣く泣くえいじ給ひけり。

都をば 今日を限りの せきみづに また逢坂の 影やうつさん




元暦二年(1185)五月七日、九郎大夫判官義経(源義経)は、大臣殿父子(平宗盛むねもり、清盛の三男とその長男清宗きよむね)を率いて、都を出発しました。粟田口(今の京都市東山区粟田口。東海道の京の出入口に当たるらしい)まで来ると、大内山([皇居])は雲の彼方に遠ざかってしまいました。関の清水(今の滋賀県大津市。逢坂の関跡付近にあった清水)を見て、宗盛は泣きながら歌を詠みました。

都は今日を限り別れていきますが、また逢坂の関の清水に影を映すことができるのでしょうか。


続く


by santalab | 2013-12-25 00:32 | 平家物語

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