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「水鏡」応神天皇(その2)

その時に壱岐直いきのあたい真根子まねこと云ふ者ありき。かたち武内たけのうちの大臣に違はずあひ似たりき。この人、大臣に申まうしていはく、「構へて逃れて都へまゐりて罪なき由を奏し給へ。我大臣に代はり奉らん」と進み出でてみづから死ぬ。武内密かに都に帰りて、事の有様を申し給ふに、大臣たち二人を召して、重ねて問はせ給ふに、武内罪おはせぬ由、おのづからあらはれにき。その後、御門、この武内の大臣を籠らし給ひしなり。




その時壱岐直真根子(直はかばねの一)という者がいました。顔かたちが、竹内宿禰すくね(大和朝廷の初期に活躍したという伝説上の人物。第八代孝元かうげん天皇の曽孫ひまごらしい)にそっくりでした。真根子が、大臣(竹内)に申すには、「なんとしてでも逃れて都に参りて罪のないことを奏上なさいませ。わたしが大臣の身代わりになります」と自ら死にました。武内(宿禰)は密かに都に帰り、事情を申し上げ、大臣たち二人(竹内宿禰とその異母弟甘美内宿禰うましうちのすくね)を呼んで、重ねて尋問すると、武内に罪がないことが、明らかとなりました。その後、応神おうじん天皇(第十五代天皇)は、武内大臣(宿禰)をますます重用するようになりました。


続く


by santalab | 2014-01-30 11:24 | 水鏡

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