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Santa Lab's Blog


「宇津保物語」俊蔭(その42)

かくて、泣き暮らし、嘆き明かす月日、はかなく過ぎてゆく。出で来添ふ物はなくて、いささかなりし身の調度などありしは、おうな失ひ使ひつつ、月日経るままに、ただ涙の海をたたへて居たり。




こうして、娘は泣き暮して、嘆いては夜を明かす月日が、むなしく過ぎていきました。食事も添え物(おかず?)などなくて、多少の身のまわりの日用品はありましたが、足りないものはおばあさんの持ち物まで使って、ただ月日が過ぎていくのを、涙を海のようにいっぱいためて家にじっとしていました。


続く


by santalab | 2014-04-27 08:13 | 宇津保物語

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