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「太平記」後醍醐天皇御治世の事付武家繁昌の事(その1)

ここに本朝人皇にんわうの始め、神武じんむ天皇てんわうより九十五代の帝、後醍醐の天皇の御宇ぎように当たつて、武臣ぶしん相摸のかみたひら高時たかときと言ふ者あり。この時かみ乖君くわうくんの徳、しも失臣の礼。これに従ひ四海おほきに乱れて、一日もいまだ安からず。狼煙らうえん翳天、鯢波げいは動地、至今四十余年。一人いちにんとして而不得富春秋。万民無所措手足。つらつら尋その濫觴らんしやう者、非ただ禍ひ一朝一夕の故なり。




ここに本朝人皇の始まり、神武天皇(初代天皇)より九十五代の帝、後醍醐天皇(第九十六代天皇)の御宇に当たり、武臣相摸守平高時(北条高時)という者がいました。この時上は君の徳に背き、下は臣の礼を欠いていました。こうして四海([国内])は大きに乱れて、一日も安まることはありませんでした。狼煙([のろし])は天を焦がし、鯢波([閧の声])は地を轟かせました、今にいたるまで四十年余り。一人として春秋([年月])を安らかに送る者なく、万民には手足を休める所もありませんでした。よくよく濫觴([事の始まり])を尋ねれば、このわざわいはただ一朝一夕([きわめてわずかな期間])によるものではありませんでした。


続く
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by santalab | 2014-05-22 20:20 | 太平記 | Comments(0)

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