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「太平記」赤坂城軍の事(その8)

寄せ手手立てを替へて攻むれば、城のうち巧みを替へて防ぎける間、今はともかくも可為やうなくして、ただ食攻じぎぜめにすべしとぞ被議ける。かかりし後はひたすらいくさを止めて、己が陣々にやぐらを掻き、逆茂木を引いて遠攻とほぜめにこそしたりけれ。これにこそ中々城中じやうちゆうつはものは、慰む方もなく機も疲れぬる心地しけれ。楠木この城を構へたる事暫時ざんじの事なりければ、はかばかしく兵粮ひやうろうなんど用意もせざれば、合戦始まつて城を被囲たる事、わづかに二十日余りに、城中兵粮尽きて、今四五日の糧を残せり。




寄せ手が戦術を変えて攻めれば、城の中は技巧を変えて防いだので、寄せ手は手を失くして、ただ食攻めにしようと決めました。その後はひたすら戦を止めて、己の陣々に櫓を立て、逆茂木([障害物])を置いて遠攻め([矢戦])しました。これにより城中の兵は、気を緩める時もなく疲れ果てていきました。楠木(正成)がこの城を構えたのは急ぎのことでしたので、たいして兵粮の用意をしていなかったので、合戦が始まって城を囲まれて、わづかに二十日余りで、城中の兵粮が尽きて、あと四五日の糧を残すばかりでした。


続く
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by santalab | 2014-06-08 08:55 | 太平記 | Comments(0)

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