このブログの更新通知を受け取る場合はここをクリック
いと若き内に、容かたちのすべて世になき様なれば、あはれに思されて、遠とほくも遣はさず、宮近きあたり、時の大臣に仰おほせられて、さるべき心設まうけども、えもいはずせさせ給ふ。
弁少将はとても若く、姿かたちは世にないほどに優れていたので、唐皇帝は遠くに遣わすことなく、宮中の近くに置くよう、時の大臣に命じられて、心を尽くし、世話されたのでした。
(続く)
「宇津保物語」俊蔭(その45) 冬の寒くなるままには、さ...
「松浦宮物語」一(その13) 絶えぬ思ひに万よろづのこ...
「松浦宮物語」一(その14) 式部大輔たいふなる参議安...
「松浦宮物語」一(その16) 大将は、「難波なにはの浦...
「松浦宮物語」一(その15) 今はとて出で立ちて京を出...
「狭衣物語」巻一(その1) 少年の春は、惜をしめども...
「平家物語」小宰相身投(その10) 女院にようゐん、「これは...
「栄花物語」月の宴(その1) 世始まりて後、この国の帝...
「大鏡」序(その3) いま一人に、侍『なほ、和...
「竹取物語」(その33) 国に仰せ給ひて、手輿たご...