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「太平記」八幡合戦事付官軍夜討の事(その6)

去るほどに和田にぎた・楠木・紀伊の国の勢三千余騎、皆荒坂山あらさかやまへ打ち向かつてここを支へんと控へたれば、細河ほそかは相摸のかみ清氏きようぢ・同じき陸奥の守顕氏あきうぢ・土岐大膳の大夫・舎弟悪五郎あくごらう、六千余騎にて押し寄せたり。山路やまぢけはしく、峯高くそばだちたれば、麓より皆馬を蹈み放ち蹈み放ち、かづき連れてぞ上りたりける。斯かる軍に元来ぐわんらい馴れたる大和・河内の者どもなれば、岩の陰、岸の上に走り渡つて散々に射る間、面に立つ土岐と細河が兵ども、射白まされて不進得。




やがて和田(和田正隆まさたか)・楠木(楠木正儀まさのり。楠木正成の三男)・紀伊国の勢三千余騎は、皆荒坂山(現京都府八幡市)へ打ち向かってここを支えんと控えると、細川相摸守清氏(細川清氏)・同じく陸奥守顕氏(細川顕氏)・土岐大膳大夫(土岐頼康よりやす)・舎弟悪五郎(土岐康貞やすさだ)が、六千余騎で押し寄せました。山路は険しく、峯は高く峙っていたので、麓から皆馬を踏み放ち、引き連れて上りました。このような軍に元より馴れた大和・河内の者どもでしたので、岩の陰、岸の上に走り渡って散々に矢を射たので、面に立つ土岐と細川の兵どもは、矢に怖気付いて進むことができませんでした。


続く


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by santalab | 2017-05-28 09:15 | 太平記 | Comments(0)

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