Santa Lab's Blog


2017年 03月 28日 ( 1 )



「太平記」大内裏造営の事付聖廟の御事(その12)

法皇この歌を御覧じて御泪御衣ぎよいうるほしければ、左遷の罪をまうし宥めさせ給はんとて、御参内ありけれども、帝つひに出御なかりければ、法皇御いきどほりを含んで空しく還御くわんぎよ成りにけり。その後流刑定まりて、菅丞相忽ちに太宰府へ被流させ給ふ。御子二十三人にじふさんにんうちに、四人は男子にてをわせしかば、皆引き分けて四方しはうの国々へ奉流。第一の姫君一人をば都に留めまゐらせ、残る君達きんたち十八人は、泣く泣く都を立ち離れ、心尽くしに赴かせ給ふ御有様こそ悲しけれ。




法皇(亭子院。第五十九代宇多天皇)はこの歌を見られて涙で御衣を濡されて、左遷の罪を申し宥められようと、参内されましたが、帝(第六十代醍醐天皇)は遂に出御されませんでした、法皇は憤りを含んで空しく還御されました。その後流刑に定まって、菅丞相(菅原道真)はたちまち太宰府に配流となりました。子二十三人のうち、四人は男子でしたので、皆引き分けて四方の国々に流されました(男子は大勢いたらしい)。第一の姫君(宇多天皇女御、菅原衍子えんし?)一人を都に留めて、残る君達十八人は、泣く泣く都を離れ、心尽くし([物思いに 心をすり減らすこと。悲しみ悩むこと])に赴く姿は悲しいものでした。


続く


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by santalab | 2017-03-28 07:20 | 太平記 | Comments(0)

    

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