Santa Lab's Blog


カテゴリ:住吉物語( 38 )



「住吉物語」上(その37)

かくしつつ過ぎ行くほどに、少将、いよいよ深くのみ思ひて、「ただ一下りの御返り事のゆかしきなり。安きほどのことを、人の願ひ叶へ給へかし」など言ひて、

秋の夜の 草葉よりなほ 浅ましく 露けかりける 我が袂かな

など、浅からぬやうに聞こえこれば、「余りに、人のつれなきも、あはれも知らぬに侍る」とて、歌のかへし、勧めければ、「哀れと思へども、人目の包ましさにこそ」とて、
朝夕に 風おとづるる 草葉より 露のこぼるる 袖を見せばや

と書きて、うち置き給ふを、侍従、取りて、
所縁まで 袖こそ濡るれ 武蔵野の 露けき中に 入り染めしより

と書き添へて遣りければ、少将、うち見て、うれしさにも胸騒ぎて、「一言葉の御返り事に、世の中の背き難く、侍従の心のありがたさよ」とて、
武蔵野の 所縁の 草の露ばかり 若紫の 心ありせば

など、言ひ通はすほどに、夜も明け方になりければ、立ちかへらんとて、
天の原 のどかに照らす 月影を 君もろともに 見るよしもがな

となん。されども、この度は御返り事もなし。




こうして夜が明けていくうちに、少将は、ますます姫君への思いが募り、「ただ一行の返事の返事がほしい。大したことではなかろう、わたしの願いを叶えてほしい」などと申して、
秋の夜の草葉よりもなお悲しげで、露に濡れ萎れるわたしの袂よ。

と、思い詰めた文を姫君に贈ったので、侍従は姫君に「返事を返さなければ、あまりにも人の情けも、哀れみも知っておられないように思われますから」と申して、返事を、勧めました、姫君は「気の毒に思いますが、人目がありますから」と申して、
朝夕の風には草葉(少将)にもまして、露がこぼれるわたしの悲しみを知っておられるのでしょうか。

と書いて、置いたのを、侍従が、取って、
所縁あるわたしの袖まで濡れる思いがいたします。武蔵野の露深い野中に入るにまさるほどでございます。

と書き添えて少将に届けると、少将は、うれしくて胸は高鳴り、「この一言の返事で、世を遁れたくなくなった、侍従に感謝する」と申して、
このわたしにも武蔵野の所縁の草の露ほどの情けをかけてくれたなら。姫君に若紫の心があるならば。

などと、言い交わしているうちに、夜もすっかり明けたので、少将は帰ろうとして、
天の原をのどかに照らす月の光を、あなたとともに見る日は来るのでしょうか。

と詠みました。けれども、この度は姫君からの返事はありませんでした。


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by santalab | 2014-11-06 12:22 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その36)

営み侍るほどに、七月七日余りに、姫君の許へ参りけるに、初秋の、月いとあはれなる夜、はし近く出でて、世の中のはかなくあはれなるを聞こえ合はせて、泣きたるを、 少将、立ち聞きて、哀れさ限りなかりければ、とぶらひ侍らんとて、しとみを叩けば、 侍従は「少将なり」とて、出でて会ひて、聞こゆるやう、「物思ふは、悲しきこととは、このほどこそ思ひ知られ侍れ」と言へば、「さこそは侍りけめ、あな哀れ」など、言ひ交はすほどに、小夜も半ばに過ぎて、鐘の音聞こえければ、侍従、何心もなく、物語りの中に、

「暁の 鐘の音こそ 聞こゆなれ」

と言へば、
「これを入り合ひと 思はましかば」

とうち眺め給ひけり。姫君も、「哀れ」とぞ聞きとがめ給ひける。さて、夜も明けにけり。




侍従が仏事を営んでいる頃、七月七日過ぎに、少将は姫君の許を訪ねました、初秋の、月がとても美しい夜で、侍従は簀の子縁の端近くまで出て、世の中をはかなみ悲しいものですねと申して姫君と語り合っていましたが、少将が、これを立ち聞きして、悲しみは限りなく、侍従に声をかけようと、蔀([板戸])を叩くと、侍従は「少将ですわ」と申して、縁に出て、話すには、「悲しみが、これほど深いものと、初めて知りました」と申せば、少将は「心中いかばかりか、かわいそうに」などと、言い交わしているうちに、夜も半ばを過ぎて、鐘の音(午前六時頃?)が聞こえたので、侍従は、他意なく、少将との話の中で、

「もう暁鐘の音の聞こえる頃でございますか」

と申すと少将が、
「これが入り合い(月が隠れる頃と、入合=思いを共有するを掛ける)の鐘の音であれば、どれほどうれしく思うことだろう」

と申して月を眺め遣りました。姫君も、「それほどつらく思っておられるのでしょう」と思って気が咎めました。こうして、夜は明けて行きました。


続く


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by santalab | 2014-11-05 20:32 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その35)

果ての日、姫君の常に着給ひけるうちきかさね、侍従が許へ、遣はすとて、

唐衣 死出の山路を 尋ねつつ 我が育みし 袖を訪ひなむ

と、つまに書き付けて、遣り給ひければ、侍従、これを見て、顔に押し当てて、人目も包まざりけり。




四十九日が明けた日、姫君はいつも着ていた袿([着物])を一揃え、侍従の許に、贈りました、

わたしも乳母が旅立った死出の山路を訪ねたいと思っています。それも叶わぬならば、せめてこの衣だけでもわたしを育ててくれた乳母の許へと思って。

と、端書に書き付けて、贈ると、侍従は、文を見て、顔に押し当てて、人目も憚らず泣きました。


続く


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by santalab | 2014-11-05 09:00 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その34)

かくしつつ、悩み増さりて、五月の晦日つごもり頃に、はかなくなりにけり。姫君、「侍従が思ひ、さこそあるらめ」と、乳母の歎きのうへに、侍従が心苦しさ思ひ遣り給ふ。侍従は、母の悲しみの中に、姫君の御つれづれを歎きつつ、さて後々のわざ細々こまごまと営みけり。




やがて、乳母は病重らせて、五月の末日頃に亡くなりました。姫君は、「侍従の悲しみは、いかばかりか」と、乳母の悲しみに加えて、侍従の心苦しさを思い遣るのでした。侍従は、母を失った悲しみの中にも、姫君のことを悲しんで、乳母の弔いを細々と営みました。


続く


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by santalab | 2014-11-05 08:40 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その33)

かくしつつ、明かし暮らすほどに、姫君の乳母、例ならず心地思えければ、姫君の、ゆかしうおはしますに、立ち寄らせ給ふべき由、侍従が許へ言ひ遣りければ、忍びつつおはしたりければ、乳母起き出で、泣く泣く聞こゆるやう、「定めなき世と申しながら、老ひぬる者は頼み少なくなん。常よりもこの度は君も御ゆかしくて、かかる心の付きぬれば、見奉らむこともこの度ばかりにやなど思ゆるに、哀れは母宮のおはしまさざりしをこそ悲しと思ひつるに、この老乳母おいうばさへなくなりなむ跡の由々しさよ。ともかくも定まり給はむと見奉りて後こそと思ひしに、これを見置き奉りて、死出の山を迷はむことの悲しさよ。はかなくなりなむ後は、侍従をこそは所縁ゆかりとて御覧ぜさせ侍らむずらめ」など言ひて、御ぐしを掻き撫でてさめざめと泣きければ、姫君も侍従も袖を顔に押し当てて、「我もともに具し給へ」と声も忍ばず泣き給ひければ、余所の袂までも所くほどぞ思えける。さて、侍従をば置きてかへらせ給ふべき由聞こゆれば、帰り給ひにけり。




こうして、月日を経るうちに、姫君の乳母は、病いを患い、姫君のことを、懐しんで、立ち寄ってほしいと、侍従の許に知らせたので、姫君は人知れず乳母の許を訪ねました、乳母は床から起き上がり、泣く泣く話すには、「寿命に定めはないと言いながら、老いが積れば余命はいくばくもないものですれば。いつにもまして姫君のことを恋しく思うのも、もう長くはないということでございましょう、姫君にお会いできるのも今ばかりと思えて、ああ姫君には母宮がもうおられないことを悲しく思っておりますのに、この老乳母までもがいなくなった後のことを思えばあまりにおかわいそうで。とにもかくにも姫君のお相手を見付けてからのことと思っておりましたが、それも叶わぬままに、死出の山([冥土])に迷うことが悲しくて。わたしがいなくなったら、侍従(乳母の子)を所縁の者と頼りにしてください」と言って、姫君の髪をかき撫でながらさめざめと泣いたので、姫君も侍従も袖を顔に押し当てて、「わたしも一緒に連れて行ってください」と声も忍ばず泣きました、他人の袖さえも乾くところないほどに思われました。乳母が、侍従だけ残して姫君は帰られるようにと申したので、姫君は帰ることにしました。


続く


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by santalab | 2014-11-05 08:31 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その32)

さるままに、少将、思ひかねて、神仏に祈り給ひける。三の君の許へも、行かまうけれども、思ひ余りては、侍従に会ひてこそ、心を慰むれ、西の対の気色をただ見ずなりなむことの心憂くて、常は通ひければ、宵暁よひあかつきに対を過ぎ給ふとて、古き歌の、いとあはれなるを、をかしき声にて、詠ひつつ、袖の絞るばかりにて過ぎありき給ひける。




そうこうするうちに、少将は、思いの余り、神仏に祈るようになりました。三の君の許へ通うことも煩わしく思いながら、侍従に会って、心を癒す毎日でした。西の対屋(姫君が住む離れ)を見ない日があるのがつらくて、毎日三の宮の許に通っていましたが、宵と暁に西の対屋を通り過ぎる時には、昔の、とても悲しい歌を、趣きのある声で、詠いながら、袖を絞るほどに涙ぐんで過ぎるのでした。


続く


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by santalab | 2014-11-04 12:47 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その31)

日数るままに思ひ乱れ、「いかにせん」とのみ、悲しみ給ひて、例の対の御方に、佇み寄り、侍従に会ひて、「浅ましく、人々にたばかられて、かかる物思ふことのわりなさよ。いかにをかしと思しけん、消えも失せまほしけれども、さすがに、捨て遣らぬものは人の身に」などとて、うち涙ぐみ給ひて、「今はいかが、ただ一言聞こえさすべきことの侍るなり。これ御覧ぜさせよ」など、度々のたまひければ、侍従、「昔だにも、聞こえわづらひしことなり。今は、いよいよ難き仰せにこそ」と言えば、「我が君、一度ひとたびの返り言をのたまひたらば、この世の思ひ出にこそと思ふなり」と聞こゆれば、「それも、いかが」と思へども、いなみ難くて、度々ほのめかしけれども、叶はざりけり。




少将は日を経るにつれますます思い乱れ、「なんとしても姫君に逢いたい」とばかり思い、悲しみはつのりました、いつも姫君が住む対屋の方に佇んで、侍従に会い、「情けないことに、だまされて、苦しくてやりきれない。愚か者と思われても仕方ないが。この世から消え失せてしまいたいと思ったりもするが、さすがに、命ばかりは中々捨てきれないものよ」などと、度々申して、涙ぐみ、「今となってはどうしようもないことと思うが、ただ一言の返事が欲しい。どうかこの文を届けてほしい」と、重ねて申すのでした、侍従は、「昔でさえ、返事はございませんでした。今となっては、なお難しいことでしょう」と答えましたが、少将は「わたしが想うあの姫君から、ただ一言の返事をもらって、一生の思い出にしようと思う」と申したので、侍従は「それも、叶いそうもない」とは思いましたが、かといって断わることもできずに、姫君に度々それとなく勧めました、けれど姫君の返事はありませんでした。


続く


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by santalab | 2014-11-04 08:56 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その30)

さて、日も暮れ方になりけるに、鶯の鳴きければ、初音めづらしく聞きて、三の君、

我が宿に まだおとづれぬ 鶯の さへづる野辺に 長居しつべし

中の君、
初音は めづらしけれど 鶯の 鳴く野辺なれば いざ帰りなむ

と聞こゆれば、少将、かくなん。
初声は 今日ぞ聞きつる 鶯の 谷の戸出でて 幾世経ぬらむ

と、のたまひて遊び暮らしつつ、方々かへり給へば、少将、姫君の御有様を見給ひて、身に添ふ心地して、ここにて日を暮らしたく思ひ給へども、力なくて、帰り給ひけり。




やがて、日も暮れ方になって、鶯が鳴いたので、初音を珍しいと聞いて、三の君は、

わたしの宿には、まだ訪れてくれない鶯が、鶯がさえずる野辺に、つい長居してしまいました。

中の君は、
初音を聞くのはめずらしいことですが、鶯が鳴く頃になりましたので、さあ帰りましょう。

と詠んだので、少将は、こう詠みました。
初声を今日初めて聞きました。鶯が谷の戸を出るのを、どれほど待ち侘びたことだろうか。

と、詠んで遊び暮らした野辺を、それぞれ帰って行きました、少将殿は、姫君の面影が目に焼き付いて、身から離れないような気がして、ここにしばらくいようと思いましたが、仕方のないことでしたので、帰ることにしました。


続く


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by santalab | 2014-10-24 12:36 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その29)

少将殿、度々歌など詠み給ひけり。

年を経て 思ひ染めてし 片岡の まつの緑は 色深く見ゆ

ほどもなき 松の緑の いかなれば 思ひ染めつつ 年を経ぬらむ

三の君も、同じく、かくなん、
千代までと 思ひ染めける 松なれば 緑の色も 深きなりけり

姫君も、つつましながら、
子の日して 春の霞に 立ち交じり 小松が原に 日を暮らすかな

車より下り給ひて遊び給ふ御有様を見参らせ給ふにつけても、少将、この世にいかに永らへてあるべしとも思え給はず、心憂くて、人目も知らぬほどにぞ悲しみ給ひける。




少将殿は、何度も歌を詠みました。
年をまたいで想い続けた、片岡の松(姫君)の緑の黒髪は、誰よりも美しく見えましたよ。

萌え出たばかりの緑の松枝ですが、いつまで想い続けて待ち続ければ、摘むことができるのでしょう。

三の君も、同じように、歌を詠みました、
永遠に思い続ける松ですから、緑の色が深いのも当然のことでしょう。

姫君も、控えめに、
子の日遊びをして春の霞に交って野辺を歩き、少将殿の待つ小松原で、一日遊びましたわ。

姫君が車から下りて、遊ぶ姿を見るにつけても、少将は、叶わなかった姫君のことを思い、この世に永らえていられるとも思えないほど、ただつらくて、人目も気にせず悲しむのでした。


続く


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by santalab | 2014-10-24 12:22 | 住吉物語 | Comments(0)


「住吉物語」上(その28)

少将のたまふやう、「嵯峨野のゆかしさに、遊びつるほどに、車の音のし侍りつれば、『怪し、たれにか』とて、立ち忍びたるほどに、隠れたりしんあれば、あらはれての利生りしやうとかや。まゐり逢ひたるうれしさよ」とて、

春霞 立ちへだつれど 野辺に出でて まつの緑を けふ見つるかな

とてうちずんじ給へば、中の君は姫君に「それ」と聞こゆれば、「そなたにこそ」とのたまへば、かたみに言ひ交はし給ひて、中の君、
片岡の まつとも知らで 春の野に 立ち出でつらむ ことぞくやしき

とあれば、少将殿、
君とわれ 野辺の小松を 余所に見て 引きてや今日は 立ち帰るべき

とて、「この度は姫君に」と聞こえ給へども、由なきありきをして見えつる事を悲しく思えて、うちそばみみておはするを、「いかで」など責めさせ給へば、御返り事なくても、むげに知らぬやうに思えて、姫君、
手もふれで 今日は余所にて 帰りなむ 人見の岡の まつのつらさよ

と言ひち給ひければ、少将いよいよ忍び難さに、車のきはに立ち寄り給ひて、「なに隠れさせ給ふらむ。かひも侍らじ」と聞こゆれば、中の君、「車よりは、少将殿の一所こそ、下りさせ給ひつれ。世の人は、いつかは。知りたりがほにのたまふものかな」と言へば、少将うち笑ひて、「ゆかしき御物あらがひかな。御口清さよ。いかに兵衛のすけ殿に御物争ひのあるならん。後ろめたさこそ」など戯ぶれ給ひけるも、ただ姫君にこそと、気色ばみ給ひにけり。




少将が申すには、「嵯峨野(今の京都市右京区)の景色を見たくなって、遊んでいると、車の音が聞こえてきたので、『さては、誰がやって来たのか』と、隠れ見れば、君たちが現れたので利生([仏・菩薩が衆生に与える利益])だと思っていたのだ。君たちにここで逢ってうれしく思っている」と申して、

春霞がわたしとあなたたちの間を隔てるけれども、野辺に出て緑の黒髪の君たちと逢うことができたのだから、ここで待った甲斐もあるというものだ。

と歌を詠んだので、中の君は姫君に「返し」を詠みなさいと言うと、姫君は「あなたが」と答えたので、お互いに譲り合って、結局中の君が、
片岡(今の京都市北区、上賀茂神社の東にある山)に少将殿が待っているとも知らずに、春の野に出かけて姿を見られたことを思うと、なんとも恥しいことです。

と歌を返すと、少将殿は、
君(中の君)とわたしが野辺の小松をそれぞれ引いた。お互いに知らなかったことにして、今日は帰ることにしよう。

と詠んで、「次は姫君が」と申しましたが、姫君はとりたてて理由もなく野を歩いて少将に見られたことを悲しく思って、うつむいていましたが、中の君が「さあ返り言を」と催促したので、返事をしないのも、物事をわきまえないように思って、姫君は、
手も触れないで、今日はお互いに知らなかったことにして帰りましょう。人見の岡(あの「枕草子」に登場する地名ですが、どうも嵯峨野あたりらしい)で待っておられた少将殿を恨めしく思いながらも。

と少将を恨む歌を詠んだので、少将はますます耐えきれなくなって、君たちの車の近くまでやって来て、「どうして隠れるのですか。ここで待っていた甲斐がないではないか」と申すと、中の君は、「車から下りたのは、少将殿の一所(妻である三の君)ばかりで、ございます。ほかの者は、下りてはおりません。少将はまるで知っているかのようにおっしゃいますが」と答えました、少将は笑いながら、「なかなか言い訳がお上手ですね。中々のものです。いつも兵衛佐殿(中の君の夫)と口げんかでもしているのでしょうか。それが心配です」などふざけながらも、ただ姫君をもう少し見ていたかったと思う気持ちは、あきらかでした。


続く


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by santalab | 2014-10-24 11:59 | 住吉物語 | Comments(0)

    

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