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「落窪物語」巻四(その37)

北の方、いかに思ふらむと、泣き給へば、「文度々遣らねど、心長きたぐひなむある。よも愚かに思はじ。難げに心合はぬ気色したるぞ、賢くもあらぬことぞ。先づ君を例の懸想のやうにやは侘び焦られ聞こえし。思ひ出でて時々聞こえしかど、見染め奉りし後なむ、なほざりにて止みなましかばと悔しかりし。さ思ゆるぞをかしき」など語らひ給ひて、二所ながら、起きて、こなたにこなたにおはしぬ。




左大臣殿の北の方(落窪の君)は、四の君が結婚をどう思っているのか、心配になって泣いたので、左大将殿は「文を度々贈って結婚しなくとも、縁が続くことはあるものだ。そんなに心配することもあるまい。難しい顔をして心配しても、仕方のないことだ。第一わたしはあなたに普通の嘆きや恋焦がれての文を贈ったことがありましたか。思い出して時々文を贈ったが、あなたに逢って後に、疎かにも文を贈るのを止めていたらきっと後悔していただろう。そう思えば何とも言えないが」などと話して、二人で、起きて、四の君の許(西の対)を訪ねました。


続く


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by santalab | 2013-08-27 07:25 | 落窪物語 | Comments(0)

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