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「太平記」新将軍帰洛の事付擬討仁木義長事(その1)

南方の敵軍、無事故退治たいぢしぬとて、将軍義詮よしあきら朝臣あつそん帰洛し給ひければ、京中きやうぢゆうの貴賎悦び合へる事不斜。主上しゆしやうも無限叡感あつて、さつそくの大功、殊に以つて神妙の由、勅使を下されておほせらる。すなはち今度御祈祷きたう精誠せいぜいを被致つる諸寺の僧綱そうがう・諸社の神官じんぐわんに、勧賞けんじやうの沙汰あるべしと被仰出けれども、闕国けつこくも所領もなければ、わづかに任官の功をぞ被出ける。




南朝の敵軍を、無事に退治して、将軍義詮朝臣(足利義詮。足利尊氏の嫡男で室町幕府第二代将軍)が帰洛したので、京中の貴賎の者たちはたいそうよろこび合いました。主上(後光厳ごくわうごん天皇)も限りなくよろこばれて、さっそくの大功、とりわけ神妙([殊勝])であると、勅使を下されて仰せられました。すぐに今度の祈祷に精誠([純粋な誠実さ])を尽くした諸寺の僧綱([僧尼を統率し諸寺を管理する官職])・諸社の神官たちに、勧賞([褒美])すべしと命じられましたが、闕国([国司または領主が欠けている国])も所領([領地])もなかったので、わずかに任官([官に任じられること])だけが行われました。


続く
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by santalab | 2014-06-10 07:31 | 太平記 | Comments(0)

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