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「承久記」中の院阿波の国へ移り給ふ事(その2)

内々に皆父を恨み給ひけれど、誠の時は、いろはせ給はねど、父の御罪に遠国へ下らせ給ふぞ哀れなる。庁使万里までの小路の御所へ参りければ、御叔父土御門の大納言定通さだみち卿、泣き泣き出だし奉る。御供には女房四人、少将定平さだひら、侍従俊平としひら、医師一人参りけり。鳥も告げければ、大納言定通、御車寄せられけり。これは思し召し立つ道も一入ひとしほ哀れなれば、京中の貴賤も悲しみ奉ること限りなし。




心の内では皆父(後鳥羽院)を恨んでいたので、謀反にも、関与していませんでしたが、父の罪により遠国に配流になったのは悲しむべきことでした。庁使([検非違使庁の官人])が万里小路の御所へ参ると、土御門院の叔父である土御門大納言定通卿が、泣きながら出て来ました。供には女房四人、少将定平(中院なかのゐん定平か?)、侍従俊平、医師一人が参りました。鶏が時を告げたので、大納言定通(土御門定通)は、車を呼びました。旅立つ道はひときわ悲しいものでしたので、京中の貴賤の者たちも悲しむこと限りありませんでした。


続く
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by santalab | 2014-06-17 07:53 | 承久記 | Comments(0)

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