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「曽我物語」大見・八幡を討つ事(その5)

幾程なくして、寂心じやくしんは、隠れさせ給ひけり。しかればにや、後白河ごしらかは法皇ほふわうも、鳥羽の離宮に渡らせ給ひし時、おほきなるいたちまゐりて、鳴き騒ぎけり。博士に御たづねありければ、『三日の内に御喜び、または御歎き』とぞ申まうしける。それに合はせて申す如く、次の日、御子高倉宮、御謀反あらはれ、奈良路ならぢにて討たれさせ給ひぬ」。




ほどなくして、寂心(伊東祐隆すけたか祐親すけちかの祖父・養父)が、亡くなりました。そういえば、後白河法皇(第七十七代天皇)にも、鳥羽離宮(京都市南区・伏見区にあった院御所)に移られた時(清盛によって幽閉された)、大きないたちがやって来て、鳴き騒ぐことがありました。博士(安倍泰親やすちか。陰陽師)に占わせると、『三日のうちに喜びと、悲しみがありましょう』と答えました。占い通り、次の日、子である高倉宮(後白河院の第三皇子以仁王もちひとわう)の、謀反が明らかとなり、高倉宮は奈良路(奈良に通じる道)で討たれました(高倉宮=以仁王が討たれたのは、『平家物語』によると京都府相楽そうらく郡にある光明山の鳥居前らしい)」。


続く


by santalab | 2014-06-22 10:08 | 曽我物語

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