Santa Lab's Blog


「曽我物語」祐信、兄弟連れて、鎌倉へ行きし事(その1)

さて、祐信すけのぶは、梶原かぢはらもろともに打ち連れて、駒を早むるとはなけれども、夜に入りて、鎌倉へこそ着きにけれ。今夜は、遙かに更けぬらんとて、景季かげすゑやかたに止め置きたり。祐信は、二人の子ども近くて、今宵こよひばかりと思ふにも、残りおほくぞ思はれける。名残りの夜はも明け安き、隈なき軒を漏る月も、思ひの涙に掻き曇り、とりと同じく泣き明かす、心の内こそ無慙なれ。




その後、祐信(曽我祐信)は、梶原(梶原景季かげすゑ)もろともに打ち連れて、馬を急がせることはありませんでしたが、夜になって、鎌倉に着きました。その夜は、夜はすっかり更けていたので、景季の館に止め置きました。祐信は、二人の子ども(一萬・筥王)の近くに居て、今宵ばかりと思うにも、名残りは尽きることはありませんでした。名残りの夜はすでに明けようとしていました、隈なき軒から漏れる月さえ、悲しみの涙に掻き曇り、鶏と同じく泣き明かす、心の内は哀れでした。


続く
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by santalab | 2014-06-23 08:31 | 曽我物語 | Comments(0)

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