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Santa Lab's Blog


「増鏡」叢時雨(その6)

明くる春の頃、内には中殿にて和歌の披講ひかうあり。序は源大納言親房ちかふさ書かれけり。予ねてよりいみじう書かせ給へば、人々心遣ひすべし。題は「花に万春ばんしゆんを契る」とぞ聞こえし。御製ぎよせい

時知らず 花も常盤の 色に咲け 我が九重の 万世の春

中務なかづかさかみ尊良たかよし親王しんeう
のどかなる 雲井の花の 色にこそ 万世ふべき 春は見えけれ

そち御子みこ世良よよし
百敷の 御垣の桜 咲きにけり 万世までの 春のかざしに

次々おほかれども、むつかし。




明くる春(元徳二年(1330))の頃、内裏では中殿([清涼殿])で和歌の披講([詩歌などの会で、作品を読み上げること])がございました。序は源大納言親房(北畠親房)が書かれました。かねてより並々でなく書かれておられたので、人々も心を込めて歌を詠まれました。題は「花に万春を契る」と申されました。後醍醐天皇(第九十六代天皇)の御製([天皇の作る詩文や和歌])、

時節も知らず永遠に咲き続けてほしいものよ。我が世が万世の春となるように。

中務卿尊良親王、
うららかな雲居([宮中])の花の色こそ、万世を経ても変わらぬ春を見ているようではありませんか。

帥の皇子世良親王、
百敷([宮中])の御垣の桜が咲きました。万世までの春の挿頭かざし([花や木の枝を折り,髪や冠に挿したもの])にいたしましょう。

次々くの歌がございましたが、失念いたしました。


続く


by santalab | 2014-09-11 08:37 | 増鏡

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