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「曽我物語」王昭君が事(その1)

昔、漢の王昭君わうぜうくんまうせし后を、胡国ここくえびすに取られ、胡国へ越え給ひしに、名残りの袖はき難くして、歎き悲しみけるに、王昭君が、歎き余りに、「みづからが敷きししとねに、我が姿を移し留めて、敷き給へ。我、夢に来たりて、逢ふべし」と契りける。漢王かんわう悲しみて、かの褥を枕にして、泣き伏し給ひしかば、夢ともなく、またうつつともなく、来たりて、折々をりをり逢ひにけり。




昔、漢の王昭君(前漢第十代元帝の后)という后を、胡国の夷([異民族])に取られ、王昭君は胡国へ越えて行きましたが、名残りの袖は離れ難く、嘆き悲しみました、王昭君は、悲しみのあまり、「あなたが敷く褥([寝具])に、わたしの姿を移し留めて、敷いてください。わたしは、夢に参り、あなたに逢いましょう」と約束しました。漢王(元帝)も悲しんで、この褥を枕にして、泣き伏せば、夢ともなく、また現ともなく、王昭君がやって来て、折々に逢いました。


続く


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by santalab | 2015-05-21 19:39 | 曽我物語 | Comments(0)

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