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「曽我物語」呉越の戦ひの事(その8)

然りとはいへども、多勢に無勢ぶせいなれば、つひ越王ゑつわう打ち負けて、三万騎さんまんぎに打ちなされけり。れば、越王ゑつわうこらへずして、会稽山くわいけいざんに打ち上りて、討ち残されたる勢を見るに、わづかに三万騎に成りにけり。むまに離れ、矢種やだねことごとく尽き、鉾れければ、一戦にも及び難し。隣国の諸侯は、勝つ事を両方りやうばうに窺ひて、いづ方とも見えず、控へたりしが、呉王ごわういくさに利ありと見て、ことごとく呉王の勢にぞくははりける。




とはいえ、多勢に無勢でしたので、遂に越王(勾踐こうせん)は打ち負けて、三万騎に打ちなされました。なれば、越王は防ぎきれずに、会稽山に打ち上り、討ち残されたる勢を見れば、わずか三万騎に過ぎませんでした。馬はなく、矢種は一つ残らず尽き、鉾は折れて、一戦にも及ぶことは叶いませんでした。隣国の諸侯は、どちらが勝つか窺い、どちらに付くとも見えず、控えていましたが、呉王(夫差ふさ)の軍に利があると見て、残らず呉王の勢に加わりました。


続く


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by santalab | 2015-06-20 14:37 | 曽我物語 | Comments(0)

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