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「太平記」楠出張天王寺の事付隅田高橋並宇都宮の事(その13)

さるほどに楠木兵衛正成まさしげは、天王寺に打ち出でて、威猛ゐまうを雖逞、民屋みんをくわづらひをも不為して、士卒じそつに礼を厚くしける間、近国は不及申、遐壌遠境かじやうゑんきやう人牧じんぼくまでも、これを聞き伝へて、我も我もと馳せくははりけるほどに、そのそのいきほひやうやく強大きやうだいにして、今は京都よりも、討つ手を無左右被下事は難叶とぞ見へたりける。




こうして楠木兵衛正成(楠木正成)は、天王寺に打ち出て、威猛をふるいましたが、民屋を煩わせることはなく、士卒にも礼を厚くしたので、近国は申すに及ばず、遐壌([辺境])遠境の人牧([人民を養い治める者の意])までもが、これを聞き伝えて、我も我もと馳せ加わり、その勢いは強大なものとなって、今は京都よりも、討つ手を下すことは容易いことではないように思われました。


続く


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by santalab | 2015-11-15 08:35 | 太平記 | Comments(0)

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