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「太平記」大樹摂津国豊嶋河原合戦事(その6)

尊氏たかうぢきやうは福原のきやうをさへ追つかれ落ちて、長汀ちやうていの月に心をいたましめ、曲浦きよくほの波に袖を濡らして、心尽くしに漂泊し給へば、義貞よしさだ朝臣は、百戦の功を高うして、数万すまん降人かうにんを召し具し、天下の士卒じそつに将として花の都にかへり給ふ。憂喜いうきたちまちに相替あひかはつて、うつつもさながら夢の如くの世になりけり。




尊氏卿(足利尊氏)は福原京(現兵庫県神戸市兵庫区)をさへ追われ落ちて、長汀([長く続く渚])の月に心を傷め、曲浦([曲がりくねった形の海岸])の波に袖を濡らして、心を尽くして漂泊すれば、義貞朝臣(新田義貞は)は、百戦の功高くして、数万の降人を引き連れ、天下の士卒の大将として花の都に帰りました。憂喜はたちまち相替わって、現もさながら夢の如くの世になりました。


続く


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by santalab | 2016-08-15 10:31 | 太平記

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