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「太平記」武蔵野合戦の事(その4)

去るほどに新田・足利両家りやうけの軍勢二十万騎にじふまんぎ、小手差原に打ち臨んで、敵三声みこゑ鬨を作れば御方も三度鬨の声を合はす。上は三十三天さんじふさんてんまでも響き、下は金輪際迄も聞こゆらんとおびたたし。先づ一番に新田左兵衛さひやうゑすけが二万余騎と、平一揆たひらいつきが三万余騎と懸け合はせて、追つつかへしつ合うつ分かれつ、半時計り相戦つて、左右へさつと引ききたれば、両方に討たるる兵八百余人、疵をかうむる者は未だかぞふるに不遑。




やがて新田・足利両家の軍勢二十万騎が、小手指原(現埼玉県所沢市)に打ち臨んで、敵が三声鬨を作れば味方も三度鬨の声を合わせました。上は三十三天([忉利天たうりてん。六欲天の下から二番目の天。帝釈天がその中心に住む])までも響き、下は金輪際([大地の最下底のところ])までも聞こえるかと思われるほどでした。まず一番に新田左兵衛佐(新田義興よしおき。新田義貞の次男)の二万余騎と、平一揆の三万余騎が駆け合わせて、追いつ返しつ合いつ分かれつ、半時ばかり戦って、左右へさっと引き退けば、両方に討たれる兵は八百余人、疵を被る者は数え切れませんでした。


続く


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by santalab | 2017-04-28 08:27 | 太平記 | Comments(0)

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