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「太平記」山名右衛門佐為敵事付武蔵将監自害の事(その1)

山名右衛門うゑもんすけ師氏もろうぢは今度八幡やはたの軍に功あつて、忠賞我に勝る人非じと被思ける間、先年拝領して未だたう知行なかりける若狭の国の斉所さいしよ今積いまづみを如本の可宛給由、佐々木の佐渡の判官入道はうぐわんにふだう道誉だうよしよくしてまうし達せん為に、日々に彼の宿所へ行き給ひけれども、「今日は連歌の御会席くわいせきにて候ふ」。「只今は茶のくわいの最中にて候ふ」とて一度も対面に不及、数剋すこく立たせ、暮るるまで待たせて、ただいたづらにぞ帰しける。




山名右衛門佐師氏(山名師氏)は今度の八幡の軍に功あって、忠賞我に勝る人はないと思っていたので、先年拝領していまだ知行していない若狭国の済所([平安中期以降、租税の徴収・官物の収納などを司った国衙こくがの役所])今積(現福井県小浜市)を本通り充てられるよう、佐々木佐渡判官入道道誉(佐々木道誉)を通して申し達するために、日々かの宿所を訪ねるましたが、「今日は連歌([和歌から派生した詩歌の一 形態。五・七・五の発句と七・七の脇句以下,長短句を交互に連ねていくもの])の会席がござる」。「只今は茶の会の最中にござる」と申して一度も対面に及ばず、数刻立たせ、日が暮れるまで待たせたあげく、ただ徒らに帰しました。


続く


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by santalab | 2017-06-12 07:14 | 太平記 | Comments(0)

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