Santa Lab's Blog


「太平記」山名右衛門佐為敵事付武蔵将監自害の事(その13)

京都の大敵にだにたやすく打ち勝つて勇み勇みたる山名がつはものどもなれば、なじかは少しも可猶予、十一日じふいちにちあけぼのに吉峯へ押し寄せ、矢一つも射させず、抜き連れて切つて上る。阿保あふ荻野をぎのが兵ども余りに強く被攻て、一支へも支へず谷底へ懸け落とされければ、久下くげ五郎を始めとして討たるる者四十しじふ余人、疵をかうむる者数を不知。希有にして逃げ延びたる者どもも、弓矢・太刀・長刀を取り捨てて、赤裸にて落ちて行く。見苦しかりし有様なり。




京都の大敵にさえ容易く打ち勝って勇みきった山名(山名師氏もろうぢ)の兵どもでしたので、少しも日を置かず、(文和二年(1353)六月)十一日の曙に吉峯(現京都市西京区の善峯寺)に押し寄せると、矢一つも射させず、抜き連れ([大勢の者が、そろって刀を抜く])て切って上りました。阿保(阿保忠実ただざね)・荻野(荻野朝忠ともただ)の兵どもはあまりに強く攻められて、一支えも支えず谷底へ駆け落とされて、久下五郎をはじめとして討たれる者は四十余人、疵を被る者は数知れませんでした。希有にして逃げ延びた者どもも、弓矢・太刀・長刀を取り捨てて、赤裸(丸腰)になって落ちて行きました。見苦しい姿でした。


続く


[PR]
by santalab | 2017-06-25 08:49 | 太平記 | Comments(0)

<< 「太平記」山名右衛門佐為敵事付...      「太平記」山名右衛門佐為敵事付... >>

Santa Lab's Blog
by santalab
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
最新のコメント
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧